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公正証書での遺言書作成

遺言書を残して、残された家族が遺産相続であらそわないで欲しいが、どのような形式で遺言書を作成していいかで困っていませんか?

この記事を読むと遺言書は公正証書で作成したら良いと理解することができます。

遺言書の専門家の行政書士が分かりやすく解説します。

 

公正証書の遺言書とは?

 

公正証書遺言とは、一般的な自筆証書遺言とは違い、公証役場※1の公証人と言う法律の専門家が関与して、作成する遺言書になります。

自分一人で書く自筆証書遺言に比べると、公証人のチェックが入り、共同して遺言書を残せるため、遺言内容の確実性があり、遺言の効果も無効になることが少ないことが大きな特徴です。

※1:公証役場・・法務省で管轄される役場

 

公正証書の遺言書作成

公正証書遺言は、公証人に作成してもらう遺言書になります。

遺言者が公証役場において、2人以上の証人の立会いのもと、公証人に対して遺言の内容を話すことで、公証人がその内容を遺言書に記載します。

公証人は、遺言書の内容を遺言者及び証人に読み伝えるかもしくは、閲覧させます。

遺言者と証人は、遺言書が正確なことを確認し、各自がこれに署名し印を押します。

その後、公証人が、公正証書遺言の方式に従って作成されたことを記載し、署名し印を押します。

公正証書遺言は、原本、正本、謄本の3通が作成され、原本は公証役場で保管され、正本と謄本は遺言者に返されます。

※2:遺言者・・・遺言を残したい人

※3:証人・・・未成年者、相続についての利害関係がある人、公証役場の関係者以外の人

遺言書の効力

公正証書の遺言書には遺言者の意思を記載するが、記載することによって何でも実現することが可能となるわけではありません。

遺言することで法律上の効果が生じることは、民法やその他の法律に定められています。

遺言書に記載することで実現できることには、次のものがあります。

1.相続人の排除及び廃除の取消し
相続人の廃除とは、重大な侮辱をした相続人の相続権を奪うことです。生前にも行うことが出来ますが、遺言書に記載しておくことで、被相続人がなくなった後でも遺言執行者※4が家庭裁判所に申し立てて行うことができます。
廃除の取消しとは、廃除が認められた場合であっても、被相続人は自由に推定相続人の廃除の取消を家庭裁判所に請求することができます。

2.相続分の指定またはその指定の委託
相続分の指定とは、遺言により、共同相続人の全部または一部の者について、法律で決まっている分割の割合と異なった割合を指定することができます。
その指定を、第三者※5に委託することが出来ます。

3.遺産分割方法の指定またはその指定の委託
遺言によって、遺産分割の方法を指定することです。
その指定を、第三者に委託することが出来ます。

4.遺産分割の禁止
被相続人は、遺言で5年間は遺産分割の禁止をすることが可能です。

5.相続人の担保責任※6の指定
遺言で、担保責任を負う相続人を指定することが出来ます。

6.遺言執行者の指定またはその指定の委託
遺言で、遺言者に代わって遺言を実行する者を指定する必要があります。その指定を、その指定を、第三者に委託することが出来ます。

7.遺留分減殺方法の指定
遺言で、遺留分減殺請求された場合の財産分与方法の順位の入替えを取ることができま

8.財産の処分
遺言で、財産の処分を決めることができます。但し、遺留分を考慮する必要があります

9.遺産の遺贈
遺言によって一方的に相続財産を与えることです。

10.財団法人を設立するための寄付行為
遺言により、財団法人の設立のための寄付行為を行うことができます。

11.財産を信託法上の信託にだすこと
遺言で、相続財産の信託の設定をすることは、相続財産を相続人等に直接相続させるの
ではなく、相続財産の管理運用を他人に委託することができます。

 

※4:遺言執行者・・・遺言の内容を実現するために必要な手続きをする人。
※5:第三者・・・自己に有利に進められないように、相続に関係しない者である必要があるため、相続人や包括受遺者(相続財産の遺贈を受けた者)は含まれません。
※6:担保責任・・・相続した土地や建物に他人の権利が付いていたり、引き継いてみたら坪数が不足していたりするなどがあった場合に損害賠償する責任

 

まとめ:

遺言書は、公正証書での作成がお勧め。

今回は、遺言書を書く時に知っておきたい公正証書遺言の基礎知識についてポイントをまとめると次の通りです。

 

・公正証書遺言は、公証人と言う法律の専門家が、記載及びチェックしてくれるので遺言が無効になることが少ない。

・公正証書遺言は、遺言書の原本を公証役場に保存して貰えるので偽造や紛失の心配がなく安心。

 

書遺言の公正証書での作成は、公証人が記載し、チェックをしてくれるのでお勧めです。

また、遺言書を作成するには、相続の知識も必要になりますので、少しずつ勉強して行くことをお勧めします。

 

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